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トピックス

2018.4.5

4月22日(日曜日)に予定している第4回周産期メンタルヘルスセミナーのプログラムが決まりました。

10:00-10:10 ボンディング障害の症状と下位尺度 演者:羽田 彩子
ボンディング障害はさまざまな側面を持った臨床状態です。各事例では、前景に出ているボンディング障害の側面を明確にすることが、治療方針の決定に重要です。例えば、赤ちゃんへの怒りの感情が主な事例と愛情の欠如が主な事例では、対応方針が異なります。そこで従来の研究で明らかになっているボンディング障害の側面を説明します。

10:10-10:30 パーソナリティ評価とその臨床適応 演者:齋藤 知見
ボンディング障害の事例に対して心理援助を行う場合、クライエントのパーソナリティの理解は不可欠です。こころの診療科きたむら醫院では Temperament and Character Inventory (TCI) を利用してパーソナリティ評価を行なっています。事例検討をする前に、TCI によるパーソナリティ理論とその臨床応用について概説します。

10:30-10:50 対人関係療法の基礎 演者:馬場 香里
生まれたばかりの赤ちゃんは親にとって重要他者(significant other)であることは明白です。しかし、従来のボンディング障害治療には、この視点が希薄でした。赤ちゃんが重要他者であれば、治療方法のひとつとして対人関係療法(interpersonal psychotherapy: IPT)は有効と思われます。そこで報告事例で用いたIPTの基礎を説明します。

10:50-12:20 事例(1) 発表:大橋 優紀子
生まれたばかりの赤ちゃんは親にとって重要他者(significant other)であることは明白です。しかし、従来のボンディング障害治療には、この視点が希薄でした。赤ちゃんが重要他者であれば、治療方法のひとつとして対人関係療法(interpersonal psychotherapy: IPT)は有効と思われます。そこで報告事例で用いたIPTの基礎を説明します。

経産婦。妊娠期間中に抑うつ状態と、胎児へのボンディング不良で紹介受診。三歳上の長男に対しても「波長が合わない」という訴え。数年前からの持続的希死念慮を認めた。

12:20-13:30 昼休み

13:30-15:00 事例(2) 発表:北村 俊則

初産婦。大量出血分娩後、赤ちゃんへの愛情を感じなかった。産後2か月から強い抑うつ状態。入院加療でいったん良くなるものの、入院中、外泊時に赤ちゃんと一晩を過ごした直後にうつ病再燃。

15:00-15:10 休憩

15:10-16:40 事例(3) 発表:山岸 由紀子

初産婦。産直後から育児をすべて実父母に任せ、産後数か月目から自らは復職。職場から帰った後も、夜の授乳は実両親まかせ。自身は受診希望全くないが、困り果てた両親が相談に訪れた。

16:40-16:50 まとめ 司会:北村 俊則

2018.3.2

「臨床で働きながら研究をしよう:統計の裏わざと SPSS の使い方」の受講者からコメントをいただきました。

北村メンタルヘルス学術振興財団での研修を受講して
名古屋大学大学院医学系研究科 精神医学分野 
医師 大原聖子

私は医学部卒業後、間もなく博士号取得を目指しましたが、妊娠・出産が重なり諦めました。その後、育児をしながら児童精神科臨床を続けていましたが、臨床上の疑問を臨床研究に具体化したいという思いは日に日に強くなりました。家族の応援もあり二児の母として博士号取得へ再挑戦する事となりましたが、卒後15年というブランクはとても大きく、また自分の力の無さに愕然としました。そこで意を決し北村メンタルヘルス研究所を訪れました。その時の事は、今でも鮮明に覚えています。
その後、名大で博士課程の大学院生として研究生活を送りながら、北村先生のもとで学びました。私は「臨床で働きながら研究をしよう:統計の裏技とSPSSの使い方」および「パーソナルリサーチテューターサービス」を受講しました。統計技法に留まらず、研究の発案から論文執筆における論旨の整合性に至るまで、研究遂行において押さえるべき事柄を網羅しており、学びの多い濃厚な時間を過ごす事ができました。
北村先生のもとで学んだ3年間、辛く苦しいだろう統計の勉強や論文執筆は、いつの間にか“学ぶ楽しさ”“学ぶ喜び”と変わり、私の研究生活は色鮮やかなものとなりました。最終的に、短縮修了として博士号を取得できただけでなく、更にPsychiatry and Clinical Neurosciencesのフォリア賞を受賞する事ができ、北村先生に心より深く感謝申し上げます。博士号取得はスタート地点であり、研究生活は一生である-という言葉を胸に、これからも臨床に寄与すべく研究を進めて行きたいと思っています。

2018.1.29

2018年度の研修会予定が決まりました。

2018.1.11

統計技法講座というページを新設しました。ご利用ください。

2017.9.22

2017年10月1日(日曜日)に第3回周産期メンタルヘルスセミナーの一般演題がきまりました。
セミナーのご案内をご覧ください。

2017.5.12

《産褥精神病に関する国際多施設共同研究》

周産期精神医学の第一人者であるイアン・ブロキントン教授から産褥精神病に関する国際多施設共同研究の提案がありました。
ブロキントン教授は英国バーミンガム大学の名誉教授で、いまもって活発な研究活動を行っています。
今回は、以下のようないくつかのプランについて、各国の臨床家に、研究協力およびフィールド提供を呼びかけています。
研究プランの概要全文を翻訳し、掲載いたします。
ご興味のある方あるいは施設は、直接、ブロキントン教授に御連絡ください。

分娩関連精神病についての研究の提案

妊娠、分娩、産褥に関連する精神病に罹患する女性の数は、世界中で1年間に10万人以上います。
ですから、画期的な研究を行う好機となりますが、活発に研究に取り組んでいる研究チームは現在、一握りしかありません。
世界中のさまざまな国で、研究フィールドを見つけ出し、研究の大きなテーマとして、5-10年をこれに費やすことのできる、多くの有能で意欲的な研究者をリクルートする必要があります。

問題のひとつはこのフィールドにおける知識不足や事例に遭遇する機会が少ないことです。
私は、これまで発表された文献を網羅的にレビューしました。
その結果が、3部作の著作と、The Psychoses of Menstruation and Childbearing という論文です。
そこから、多くの提案をしたいと思います。
それらの概要を以下に述べます。
もちろん、詳細な研究計画もお知らせできますので、ご興味のあるかたは電子メール(下記)で御連絡ください。

患者登録簿

バーミンガムでの Jackie Benjaminの例があります。
「産褥精神病」に罹患した母親の登録制度を確立すべきと思います。
‘Action on Puerperal Psychosis’(1990年開始)や‘Action on Menstrual Psychosis’(2011年開始)というプロジェクトがあります。
これは疾患に罹患した母親たちをサポートする一方で、大規模研究のフィールドを提供しています。

疫学

北欧において、病院診断に基づいた疫学調査があります。
しかし、類似の地域調査はこれまで試みられていません。
1000 の分娩あたり 1 件の発生であることをふまえると、100 件の産褥精神病と、10 件の非常に関連の強い月経時精神病の発生を観察するには10 万人規模の母親のスクリーニングが必要です。
これは小規模チームが数年間を費やすことになります。
第2段階では、類似した情報収集法の採用が必要です。
ここには、それと診断された母親の面接記録調査、生涯を通じたチャートを含むものと考えられます。
データは (Kendallのpolydiagnostic approachを用いて) 合意診断 (consensus diagnosis) に利用できます。
こうしたデータは、社会経済的、産科学的、全般的な医学的要因と連携することができ、バイアスの少ない病院情報を提供できるでしょう。

臨床的観察

現在、これらの精神病に関して私たちが知っていることのほとんど全ては臨床的観察によって確立されたものです。
分娩時の精神病のような頻度の稀な疾患は、観察眼の鋭い臨床家によってのみ記録されうるものです。
母体の有病率や死亡率が高いアフリカやアジア諸国においては、器質性産褥精神病の観察は大きな関心を呼び起こすものでしょう。

比較的一般的な、双極性・類循環型の産褥精神病群について、臨床家の役割は単に確立されている診断分類(DSM や ICD)に患者を入れ込むことだけではありません。
薬物療法は臨床マネジメントに役立ちますが、同時にその所見は原因追求のヒントにもなります。
臨床家は「このケースから何を学べるだろうか」と問いかけながら、探究心を伴ったケアのもと彼女たちにアプローチすべきです。

急性エピソードの研究

産褥精神病の急性期の研究目的は
精神病理の探索やクレペリン派の診断の確立をするものではありません。
そうした試みについてはすでに多くの報告があります。
そうではなく、以下のような3つの仮説に取り組むことを私は提案します。

(A)産後精神病は2つの明確な発症期間があります。
第一は早期(出産から産後15日まで)で、第二は後期(主に4週目から13週目の間、ただし遅れる場合も少数)です。
フランスの精神科医マルセは、後期発症ケースでは、発症時期が月経の再来と一致すると主張しました。
当時は、月経のプロセスの生理学についてあまり知られていませんでしたが、現在ではこれは卵巣ステロイドホルモンの測定および排卵および黄体期についての他の指標によって完全に明らかにすることができます。
婦人科医との協力のもと、マルセの仮説の証明または反証を可能にすべきです。
月経再来の遅延と精神病の発症における授乳の役割も、離乳の影響と共に研究可能です。

(B)早期発症の双極性・類循環型のケースのうち少数は再発性の経過をたどります。
頻回に再発を繰り返す産褥精神病患者で、月経の影響はかなり明確です。
反復する再発と月経プロセスの関係は、全ての早期発症ケースで探索されるべきでしょう。
この調査は、個々の患者が完全に回復するまで、月経のモニタリングと共に臨床的に厳密な数日おきの測定を必要とします。

(C)第3の仮説は、1863年ドイツ人研究者ドンキンによって記述された器質的精神病である、痙攣を伴わない子癇精神病に関するものです。
これが重症の子癇前症の妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の母親にみられる産後精神病のうちかなりの数をもたらすものであることを示唆するいくつかのエビデンスがあります。
子癇の診断は明確にされなければいけません。
妊娠高血圧症候群の既往を伴う精神病の母親と伴わない精神病の母親を研究対象としたケースコントロール研究を行い、精神病理学的所見と脳波所見を得るべきでしょう。
婦人科医の協力があれば、妊娠高血圧症候群の重症度を臨床的な兆候(タンパク尿、高血圧、浮腫)だけでなく、抗血管新生タンパクの臨床検査測定も含めた重症度の測定が可能になるでしょう。

長期研究

リプロダクティブイベント、現在の医学的障害、外科的介入、ストレスや更年期、分娩時のエピソードが女性に与える影響について、臨床家にとって研究費なしでも長期経過を研究する機会が、分娩関連精神病と月経関連精神病の双方にあります。
臨床家は、母親やその家族と関係を確立する必要があり、それによって引き続きエピソードを研究することができ、定期的なインタビューによって生涯にわたる経過を記録することができます。
Anne Roperが作成した面接法はPsychoses of Menstruation and Childbearing の付録に掲載されています。
面接は初回エピソード時に実施され、また経過中にも行われており、この研究の枠組みを提供しています。

遺伝研究・神経科学研究

これらの調査は患者登録簿によって円滑にいくでしょう。
十分なサンプルのリクルートが可能です。
産後エピソードを呈する母親たちは同質ではないため、彼女たちは高水準の臨床的アセスメントを求めているのです。
第一には、躁病または類循環型の特徴を伴う早期産褥期エピソードに焦点を当てましょう。
研究対象は複数回のエピソードがあり、生涯にわたって一致した診断のある、長期に追跡された母親が最適でしょう。

メールアドレス:
Prof. Ian F. Brockington
I.F.BROCKINGTON@bham.ac.uk

2017.3.10
第2回第2回周産期メンタルヘルスセミナー「周産期のボンディングとボンディング障害」を4月29日に開催します。詳しくはこちら
※満席となりました
2017.2.15

「臨床で働きながら研究をしよう: 統計の裏技とSPSSの使い方」を受講して

久保田 智香(名古屋大学 学生相談総合センター 特任助教 精神科医師)

私は大学院生として本講習を受講しました。当初は学会発表程度の経験しかなく、研究なんて右も左もわからない状態でしたが、全講習を終え、自分でも勉強を続けた結果、プロトコル作成、解析、論文のアクセプトまで遂行でき、大学院も無事卒業できました。
本講習を受講して良かった点は沢山あるのですが、できるだけシンプルに伝わるよう次の3つにまとめました。全てを伝えきることは到底できませんが、これで受講して良い結果を出す人が増えれば幸いです。

①測定することの大切さに気づく

私には、「統計=難しい」という先入観がありました。
しかし、本講習は、「何かを測定することの大切さ」を、まずは数式を使わずに言葉で説明するところから始まります。統計で使われる専門用語も一つ一つ噛み砕いて解説されるため、話についていけなくなってしまうことはありません。職種や年齢、経験の多寡を問わず楽しめる内容だと思います。SPSSの使い方についても、操作手順は省略することなくテキストに網羅されているため、家に帰ってからも復習することが容易いです。
講習会を学んだ後には「統計=楽しい、興味深い」に変わり、SPSSの操作にも抵抗感がなくなりました。

②研究が必ず一歩前進する

おそらく、この講習会を受けようか興味を持っている方々は、大学院生や教員など、何らかの形で研究に関っている場合が多いのではないかと思います。
本講習では、「臨床疑問をどのように研究計画書に書き示すか」「データは集まったがどう解析していくか」など、参加者それぞれがつまずいているポイントを聞いた上で、具体的な対策を一緒に考えてもらうことができました。皆さん、研究を行う上で沢山の悩みがあると思いますが、受講によって必ず一つは問題が解決することでしょう。私はその結果、良い論文が沢山書けるプロトコルを作成することに繋げられたと思います。
そして、本講習は、周産期メンタルヘルスに携わる人はもちろん、内科医、研究者など多くの立場の人が受講者として参加しています。これは副次的な利点といえるかもしれませんが、様々な領域で研究している人同士で情報交換でき、モチベーションアップにもつながりました。

③研究だけでなく、臨床・教育にも活かせる

例えば、私の場合は、論文を読む際、これまでアブストラクトの結果の部分だけを読んで済ませることも多かったのですが、受講後は、適切な方法で解析された上での結果なのか考えながら読むようになりました。そうすると論文をこれまでより面白く読めるようになり、国外の最新の文献にも手が伸びるようになりました。そうして得られた知識はより良い臨床活動につながっているように思います。
また、本講習では論文執筆の際に気をつける点(フォントや体裁を整え、論理的な文章を作成していくノウハウ)もいくつか教わったのですが、これは、論文執筆に限らず、ミーティングでの報告や学会発表などにも活かせています。そして、こうした充実した教育を受けることができたからこそ、後輩や他職種の人に同じように丁寧に説明する姿勢が得られたと感じています。

2016.11.29
日本周産期メンタルヘルス学会(2016年11月18日)で、特別講演「私の周産期メンタルヘルス研究:過去・現在・未来」を発表しました。

1970年代後半にQueen Charlotte’s and Chelsea Hospital で周産期精神医学のシンポジウムがありました。当時、わたしは Birmingham の精神科病院で、いまでいう後期研修医をしていました。
私はホールの最前列に座って、熱心に聞いていました。演者はその頃の若手研究者であったChanni Kumar, John Cox, Ian Brockington などでした。振り返ってみると、周産期精神医学の草分け的研究成果を発表していたのです。午前の発表の最後の演者が、産後うつ病と内分泌に関する話をしました。私は、内分泌変化が産後うつ病の要因であれば、(出産による内分泌変化のない)男性、つまり夫では児の出産後にうつ病はないはずだと考え、挙手をして、「夫の産後うつ病はどれほどでしょう?」と聞きました。演者からは「知らない」との反応しかありません。ところが、私の隣に座っていた初老の紳士が、「君の質問は適切です。君の知りたい情報はこの文献にあるよ」と教えてくれました。私は彼に感謝し、文献をメモさせてもらいました。ランチを取り、同じ席に戻ると、初老の紳士はもういません。彼はセミナーがつまらないと思ったのか、他の仕事があったのかも知れないなどと思いながら、私はその紳士のことはほとんど忘れ、午後の第一演者である、Brice Pitt をワクワクする思いで待っていました。司会が Professor Pitt を紹介しました。壇上に現れた Brice Pitt は、午前中、私に親切に文献を教えてくれた、あの紳士ではないですか。私は Brice Pitt の隣に座っていたのです。何という幸せ!あれから40年近くの時間があっというまに流れたように思います。学会当日は、その後、日本に戻ってから、私が行った研究の概観について、ご紹介したいと思います。
※研修のご案内を更新しました。

2016.05.11
今年8月に第36回日本精神科診断学会が開催されます。
今年8月に第36回日本精神科診断学会が開催されます。
[2016.04.14]
今年度から各種研修の開催を北村メンタルヘルス研究所から北村メンタルヘルス学術振興財団に移行いたしました。
内容については北村メンタル ヘルス学術振興財団のホームページをご覧ください。
[2016.04.12]
4月21日より、新オフィスに移転予定です。
地図
[2016.02.12]
研究所を一時移転します。(2月18日から)
(旧)〒107-0052 東京都港区赤坂8-5-13-101 ⇒(新)〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-21-10 グランスイート虎ノ門1004号
(旧)電話 03-6804-5662⇒(新)03-3593-5663 携帯電話090-8762-4800